日々の暮らし

健康保険制度とか

そりゃあ健康に越したことはない
健康第一

ただ、娘が生まれてこれほど健康保険制度であったり、医療費助成制度がありがたいと感じたことはなかった。

妻ともよく話をする。
2人とも途上国での生活経験があるのだが、
「これが途上国でのことだったら助かっていなかったかもしれない・・・。」

それほど、日本の医療の恩恵にあずかっているし、日本の医療制度に助けられている。
(僕が以前住んでいたフィリピンでは、何か事故があったり、病気をしただけで、一家が離れ離れになる、といったケースをよく見かけた。)

自治体によって違うそうだが、今僕たちがお世話になっている自治体では小児医療費助成事業というものがある。

県内に住む子どもが、県内の医療機関で受給資格証と保険証を提示して受診すると、負担額が通院の場合は日額530円、入院の場合は日額1,200円までになる。

というものだ。

おかげさまで健康に生まれ育った僕たち夫婦は毎回健康保険料を支払う際に「健康保険って高いよね・・・。」なんて言いながら納めていたこともあったが、いやぁ今回のことで十二分に保険の威力であったり、日本の保健医療の水準の高さに驚かされている。

本当にありがたい。

手術にあたっては特に妻の方に葛藤がなかったわけではなく、今も少なからず葛藤はあるのだと思う。

昔だったら助からなかったような疾患を、開胸手術などを施して、心臓の外科手術をして・・・神の領域なのじゃないか。
助かったとして、娘が快適に暮らせる社会で果たしてあるのか・・・

妻は折に触れて、自分に何かあったときには、過度な医療行為で延命措置をしてくれるな

といったことを言う。

妻と話していて僕の心も動くこともある。

ただ、僕は娘の心臓の疾患を医師から聞かされた時から、
「手術できるなら、手術して娘が少しでも僕らと変わらぬような生活が出来るなら手術して欲しい。」
と願った。

僕たちは前にお腹に宿った子を亡くしている。
生まれてくる前に亡くなってしまった。
僕はその子どもに対して、何もしてあげることが出来なかった。

娘は染色体異常という特性を持ちつつも、元気にこの世に生まれてきてくれた。
(一般的にこのような異常を持っている子は、お腹の中にいる段階で亡くなるケースも多いという。)
生まれてきたからには、親として出来うること全てをしてあげたいと思った。

心臓のことは僕たち親の範疇を超えており、お医者さんを信頼し、お医者さんにお願いしながら、みんなで支え合い、解決していく。

心臓のことが一段落して早く、一緒の生活がまた始まればいい。

昔は、障害を持って生まれてきた子のことを「福児(ふくご)」といったそうだ。
家族みんなで支えあって、一生懸命面倒見ることによってその家が栄えると言われた。

娘が生まれて、家族、親戚、友人の絆が深まったように感じている。
娘は生まれてまだ3ヶ月経たないが、既にとても大きなものを僕たちにくれている。

どうもありがとう。

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