学校,  ニュージーランド

とっつきやすいところから取り組む

泰ちゃんは語学のところで苦労しているがとても良くやっている、と思う。
ただ苦労なく取り組める領域もある様で、アートの時間、算数の時間、体育の時間、カパ・ハカの時間などは比較的楽しく過ごしているようだ。

前回の記事でも触れたが、こちらの学校は色々複合的にカリキュラムが進行し、それぞれの特性に合わせたり、進度に合わせて日々の学校の時間は流れていく。進度に合わせた個別学習やグループ学習がメインで日本の様な一斉授業は少ない。

4学期には泰ちゃんは「touch rugby(タッチラグビー)」と「rip rugby(タグラグビー)」のチームに参加し、学校で練習を行い、試合にも参加する。試合は平日の放課後に行われる。
保護者がコーチとしてついてくれて、touch rugbyの方は水曜日のお昼休みに練習を行っている。
先日初めてチームの顔合わせがあって、練習がスタートした。

こちらは水曜日の昼休みに5,6年生が集まり練習。
学校の先生だけでなく、地域から、保護者から色々な人が学校に関わり、子どもたちはたくさんの関わり合いの中で育っていく。

Term4の6週目にはカパ・ハカのパフォーマンスがあり、そのチームに泰ちゃんも参加することになった。
カパ・ハカはマオリ語で歌を歌いながら踊りを披露するというものだ(マオリ伝統芸能。「カパ」=「ライン」、「ハカ」=「ダンス」)。
マオリ語であるのと、踊りであるのとで、とっつきやすいようで、先生からも泰ちゃんは上手にカパ・ハカを踊ると褒められる。

学校でも子どもたちが良く歌い踊っている姿を見かけるし、我が家でも子どもたちが歌い・踊る。

カパ・ハカを歌い踊れるようになったら日本に帰ったときや世界中どこへ行っても一発芸には困らなそう!
羨ましい。
僕も子どもたちに教えてもらいながら、カパ・ハカやマオリ語に慣れ親しんでいきたい。

こちらも先日初めてチームの顔合わせと練習の時間があった。

得意・不得意は泰ちゃんだけでなく誰にでも存在しており、とっつきやすいところから取り組み、そこから学びや経験を深めて行けたら良いのではないかと思っている。
ニュージーランドのカリキュラムは(まだ詳しくないが)「Play based curriculum」とも言われている。遊びから学ぶことはたくさんあるし、「楽しい!」という感覚を大事にしている。

人生を肯定的に生きていくこと、人生を楽しみ味わいながら生きていくことのベースはこんな時間から育まれていくのではないでしょうか。

苦手なものに目を向けて、一生懸命苦手克服していくことが肯定的に捉えられる場面もあるかもしれませんが、どちらかというと僕はそういったことに対して懐疑的な立場です。得意なことを無理なく伸ばしながら、その過程で苦手領域も網羅していくようなそんなもののほうが無理ない成長に繋がっていくような気もしています。

大人になって好きな事をやっていく過程で、あまり好きでないことをやっていく必要が生じてそれに取り組んでいくようなそんな事に似ているような。

先日泰ちゃんの学年のyear6は次の進学先の中学校への見学ツアーがありました。
来年度(ニュージーランドは12月が学年末で、新学年は2月からスタートします。)には泰ちゃんは中学生という年齢です。
そういった状況の中、「もう1年この小学校で学べたら良いんじゃないかなぁ」という僕の想いを泰ちゃんに話すと「自分もそう思う。まだこの小学校で学びたいことがたくさんある。」というような返答でした。

そういったこともあって、校長先生に「もう1年、来年も泰ちゃんがこの学校に通うことは出来るだろうか?まだ語学も十分で無いし、もう少し語学の上達をここで試みてから進学したいという希望なんだけれど。。」と伝えると、「そうだね。出来ると思う!」

と早速かけあってくれて、その日のうちに泰ちゃんは来年度もyear6としてこの学校に通えることに決まりました。

本当に柔軟。そしてこのスピード感が凄いといつも思います。

因みに今泰ちゃんのクラスはyear5とyear6が同じクラスで学んでいます。
だから同じ教室に色々な年齢の子が学んでいるんですね。

同様にyear3とyear4が同じ教室で学んでいたりしますし、来年度のクラス編成を今考えているところなのですが、year4とyear5が同じ教室で学ぶというようなクラスも検討されています。

その子の希望や能力に応じた柔軟なクラス編成が試みられています。

大人になったら人と付き合うに際して、国籍とか年齢とかほとんど関係なくなってくるのと同様に、同じ様な環境がここにはあるんだなと感じています。

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