海外移住,  ニュージーランド,  雑感

日本の教員免許でニュージーランドの教員免許を取得する

1年前の僕が一番知りたかったことは、「本当に日本の教員免許をニュージーランドの教員免許に書き換えてそこで働くことが可能なのか?」でした。

ネットで色々と調べてもなかなかこれといった確信が持てずに、本当に出来るのかなぁ?と半信半疑なままそれでも一縷の希望を持ちながら歩みを進めていたように思います。

ニュージーランドの教育省の「外国人がニュージーランドで先生をするには」(Teaching Council of Aotearoa New Zealand)というページを何度も何度も見返しながら色々と手続きを進めていました。

・日本の4年制大学の教育学部(もしくは教育課程)を卒業していることの証明。(卒業証明書・成績証明書、それぞれ英文で。)

・無犯罪歴証明書(英文)

・パスポート

・日本の教員免許(英文)

・職歴証明書(英文)

・英語能力証明書(IELTSだと7.0以上)

・推薦文(英文)

・履歴書(英文)

などなど必要な書類を揃えて教育省に提出するのですが、その教育省に提出するに際してその日本の4年制大学で取得した単位がニュージーランドのそれと互換作用があるかどうかの審査もまた別であったりします。NZQA(New Zealand Qualifications Authority)

その単位が互換性がありますよ、という証明書を添えて上記教育省に必要書類を提出します。

本当にこれであってるのかな?
ビザアドバイザーやジョブハンターの人は折に触れて「大丈夫!大丈夫!」と言ってくれるけれど、本当に大丈夫なの?!というのが気持ちの半分以上を占めていたように思います。

過去のメールのやり取りを見返してみると

2023年1月17日に初めてNZQAに書類を提出した記録が残っています。(IELTSの結果を添えて。)
それが初めてのニュージーランド政府機関とのやり取りで、英文で返事が返ってきた時に「(正式に)ニュージーランドと繋がった(いよいよ本当に1歩を踏み出した)。」と感じたものでした。

それからしばらくして4月7日(ニュージーランドにて就職活動中。書類を提出してから約3か月後。)にNZQAに審査の為の追加書類を提出して、6月21日に晴れてそれらが認められた旨のメールが届きました。(最初の書類を提出してから5ヶ月を要しました。これから同じ作業をされる人は早め早めに行動することをオススメします。僕も早めに動いたつもりでいたのですが、思っていたよりも時間がかかりました。)

その認められた証明書を添えて、教育省に教員免許の申請を行いました。(6月21日)

そして教員免許が認められたのが渡航(8月22日)後、初出勤日の2日前の8月26日でした。

必要書類には弁護士などの人のサインが必要だったり(さっちゃん、どうもありがとう!!)、関係機関に書類を申請して取り寄せたり、IELTSの英語の試験を大阪まで受けに行ったり、推薦文を書いてもらったり、と大変な事もありましたが、「本当にこれで大丈夫なのかな?!」と半信半疑な中歩みを進めた期間でもありました。

僕たちの渡航の条件としてはワークビザを取得しての家族での渡航だったので、ワークビザを発行してもらえる条件でのジョブオファーが必要で、その条件の中には時給・勤務時間条件などがあり、それで就職活動の際もはじかれてしまうものが大半ではありました。

有り難いことに、今働いている学校の校長先生との出会いがあり、その条件でジョブオファーをしてくれてワークビザの発行という運びになりました。

僕たちはそれだけでも有り難かったのですが、この度、ニュージーランドの教員の給与水準で雇用契約を結び直してくれる事になりました。

先週よりベースの水準で給与をもらうことになったのですが、それに加えてニュージーランド外での教員経験がこちらでカウント出来るかの査定を行っており、それが認められるとそれらを加味した給与水準になります。(認められたら有り難いな。助かるな。お願いします。)

その他にも外国人がこちらに教師として就職した際の渡航費用の助成金(約100万円)の申請もしていて、それも認められるととても助かります。

我が家の場合は、まだ娘のビザが認可されずに悶々とした日々を過ごしていることは確かで、家族6人でニュージーランド移住するのはやっぱり一筋縄ではいかないなとは思いつつも、「ニュージーランドへ行こう!」と決めてから、「本当に大丈夫かなぁ?」と感じていた1年前の僕(と妻)に「それでも何とかやっているよ!」と伝えたい気持ちと、僕たちと同じ様にニュージーランドに引っ越そうと思っている家族がもしこれを読んでいたら、何かの足しになれば良いなと思って、こんな記事を書いてみることにしました。

(僕たちがニュージーランドに引っ越すと宣言したら、色々な人達から「僕(たち)も私(たち)もニュージーランド(外国)へ引っ越したいと思っている。」と声をかけられました。ニュージーランドでなくても、色々な国へ移住しようと思ったらそういった事はもちろん可能だし、動き出したら道は拓けて行くんだろうなと思います。例え40代だったとしても。例え子ども4人と一緒だったとしても。)

ニュージーランドは教師も不足している人材としてリスト入りしていますが、その他にも電気工事士、ICT、保育士、看護師、助産師、医師など様々な職種がリストに入っています。

別に日本悲観論として日本脱出を推しているわけでは全く無く、ただそれでも日本の外に出ることによって、日本という国や人々のことをより俯瞰してみることも出来るよなぁとは思っています。

最近こちらで出会った20歳の環境保全学の勉強をしている日本人留学生とお話する機会があり、日本の森がいかに素晴らしいかという話を聞いて、僕のニュージーランドのForest(森)と日本の森を見る目が変わった事は面白い発見でありました。

ニュージーランドで出会う人々(国籍問わず)から、また新たな発見や刺激をいただいています。

Keep Moving
Keep Growing
Keep Learning

を大事にしながらこれからもやっていきたいです。

2件のコメント

  • hibinokurashi

    そうですね。英語圏ですし島国で四季もあって、日本と類似しているところも多く移住しやすい国なのかもしれませんね。
    僕はたまたま日本の教員免許を持っていたのでそういう選択をしましたが、保育士さん、幼稚園の先生、看護師さん、飲食店など様々な職種で働いている人と会う機会があります。
    僕も、まさかこんな風になるとは1年前には想像もしていませんでした。
    日本で学校の先生をしていて海外で働いてみたいなぁっていう人は言語は必須かもしれませんが、そんな可能性もあるんだと伝えたいなと思いました。

  • 岩田弘志

    藤井さんと話していて、ニュージーランドは、日本人にとって、移住しやすい国なのかもしれないと思っています。もちろん、学校教育の文化にも関心有り。ブログを拝見してなるほど、現地の教員として生きていくことも可能性としてあるのだなぁと目からウロコ出した。貴重な体験談、ありがとうございました。

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